ROLEX Sea Dweller Deep Sea~過去と現在~

ROLEX Sea Dweller Deep Sea~過去と現在~

2018年のバーゼル・ワールドでロレックス ディープシーDブルーの新作が発表されましたね。
先日当店にも入荷いたしましたので、ご参考までに。
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※在庫、価格は変動いたします。今回は残念ながらディスコンが決定してしまったディープシー116660について書いていきたいと思いますが、
まずは「シードゥエラー」の歴史を振り返ってみましょう。

1971年、フランスの潜水専門会社コメックスの協力のもと開発が進められ、
プロダイバー仕様の1665が誕生しました。
フランス語で「海の居住者」を意味する「シードゥエラー」と名づけられた同モデルは、
当時としては驚異的な610mの防水性能を誇りました。
1980年代に発表された16660では風防がサファイアクリスタルに変更され1200m防水に。
さらに1990年代に発表されたモデルはCal.3135が搭載され、ブレスにも改良が加えられました。
そして2008年のバーゼルワールドで、ディープシー116660が発表されました。

116660は同年のうちに流通が進み、シードゥエラー16600がまだ店頭に並ぶ中圧倒的な存在感で姿を現しました。
防水性能は3900m、サファイアガラスは分厚く、正面には特許も取得したリングロックシステムが採用され、
過剰な程にケース内がカバーされています。
裏蓋は腐食に耐える軽量なチタンが使用され、ベゼルはセラクロム製と、
ラグジュアリーというよりは計器の面で男性的なデザインという印象のデザインでした。

厚さが18mm、ケース径が43mmと、従来のスポーツモデルと比べ一回りも二回りも多きいため、
発表直後は「試着必須。万人受けしない失敗モデル」とも言われていました。
しかしその後、それらの悪評を断ち切る2つの出来事が起こったことを覚えているでしょうか?

1つ目はダイヤルの仕様変更が他のモデルに比べ一般的に受け入れられた、ということです。
マークIダイヤルと言われるEの文字が長い「ロングE」仕様で描かれ、Sの文字が6263のプラベゼルで見られる
Zを反転させた様に描かれた事も印象的でした。
文字盤の違いが広く知られるようになったのは、リーマンショックから立ち直り始めた2015年頃のことでした。
この事がきっかけで愛好家の興味を引き、中古品のコメントには今まであまり見られなかった
「マーク○○ダイヤル」という記載があったのも、愛好家の心を捉えた証と言えるでしょう。

2つ目はジェームズ・キャメロン氏による「ディープシーチャレンジ」が
ナショナルジオグラフィックで大きく取り上げられた事です。
「ディープシーチャレンジ」とは、ロレックスとジェームズ・キャメロン氏、
ナショナルジオグラフィックが共同で行なったプロジェクトです。
それは約1万1千メートルというマリアナ海溝の海底に単独で辿り着いた始めての探検でした。
マリアナ海溝は1960年、ジャック・ピカールとドン・ウォルシュ大尉が潜水艇「トリエステ号」で到達しましたが、
その際に使用されたのがまさにロレックスの「ディープシー・スペシャル」でした。
今回もキャメロン氏は12000m防水の特別タイプ「ディープシー・チャレンジ」を着用し、
ロレックスの技術力の高さを見事に証明したのです。
ロレックスのダイバーズウォッチというと、これまではシードゥエラーの1220mが最大のスペックでした。
IWCのアクアタイマーは2000m、SinnのEZMが5000mと他社が優勢でしたが、
身をもった生還により、「やはりダイバーズウォッチはロレックスが素晴らしい」と名声を取り戻したのでした。

徐々にファンを増やしていったディープシー。
2014年には深海をイメージしたブルーダイアル、「Dブルー」を発表。
これまでのシリーズでは見られなかった新仕様は瞬く間に話題となり、
グラデーションダイヤルは他のブランドも真似するほどの人気となりました。

発表から10年間という決して長いとは言えない期間の中で新しい実験的な仕様が受け入れられ伝説を作り、
現在ではロレックスを代表するモデルとなりました。
このストーリーはロレックスだけではなく、腕時計の歴史に刻まれることでしょう。
他者の追随を許さないポセイドンと化した「ディープシー」。
これから我々にどのような冒険と感動を与えてくれるのでしょうか?
新作モデルを待ちわびながらも、想像を膨らませてしまいますね。

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